MVNO格安SIMの速度はどういう状況下で速くなり遅くなるのか、状況・MVNOの種類によって違いがある

格安SIMを契約するときにみなさん興味がある、知りたいことというのは速度がでるのかどうかという点が大きな指標になるのではないかと思っています。

実際に格安SIMがどれぐらいの速度が出るのかというのは気になることでしょう。

ここでは全ての格安SIMを比較して、その速度を検証するというのは出来ませんが、格安SIMがどういった時に遅くなったり速くなったりするのかという、その仕組みについて解説を加えていこうと思います。どういったMVNOが速度が出にくいとか、どういった環境ならば速度が出やすいといった知識を知っておくと、格安SIM選びや格安SIMを使うタイミングというものがわかってくるかと思いますので覚えておいてください。

格安SIMはキャリア回線よりも幾重に制限がある

まず確認しておかないといけないことは、格安SIMはキャリア回線と比べると幾重にも制限がかかっていて、同じ通信網を使っていてもその速度などはちょっとした環境の変化で速度が低下したりしてしまいます。

そのことを知らずに契約してしまうと、あとで後悔する恐れもありますので、格安SIMのデメリットとも言えるこの通信速度が出る出ないという状況の違いについてしっかりと知識を持っておきましょう。

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格安SIMが遅くなる原因

契約者が多くなる

今まで速度が出て快適に使えていた格安SIMが、次第に速度が出なくなって不満が出てきた。なんていう経験は、古くから格安SIMを使っている人にはおなじみの出来事と言えるでしょう。古くはBIGLOBE、最近だとぷららモバイルLTEの無制限SIMなんかがこうした状態に陥っています。

何故今まで速かった格安SIMが、急に速度の出ない低速回線になってしまうのでしょうか。
その理由はすごく単純なことなのですが、提供しているMVNOの契約者数が増えたことが要因として考えられます。

何故契約者数が増えると速度が落ちるのでしょうか。それは、MVNOの格安SIMの仕組みにあります。
MVNOの通信というのは、キャリア回線を間借りしている形で行われています。主にdocomoの回線を借りているわけですが、もちろんタダで借りているわけではありません。契約料を払ってその分の「通信帯域」というものを購入しています。そしてこの「通信帯域」というものが格安SIMの速度と通信可能容量に関わる部分で、「通信帯域」をどれだけdocomoから買って保有しているかで速度と安定感が変わってきます。

例えば先ほど例に挙げたBIGLOBEは、2010年頃のまだまだ格安SIMが一般的でなかった頃に、MVNOの格安SIMの提供を始めました。この頃はまだ3Gが全盛で、最大速度も14Mbpsぐらいしか出ないという状況でした。

このBIGLOBEの格安SIMですが、出だしは好調で私も使っていました。低速回線ながらも当時にしてみるとウェブサイトも表示しやすく、移動中にWiMAXが使えないこともあってとても重宝しました。

ですがこの格安SIMの評判がアーリーアダプターに広まり契約者数が爆発的に増えていくと、段々とサービスの品質に影を落とすようになりました。BIGLOBEが当初docomoから買っていた「通信帯域」では、増え続けた契約者からの通信接続には設備が耐えることが出来ず、これまで普通に使えていたユーザーを含めて全てのこの格安SIM契約者が0.01kbps前後というあまりにも遅すぎる速度低下状態になり騒ぎになりました。

結局BIGLOBEは多くの批判を受け、この状態が回復する=「通信帯域」を追加購入してそれが速度に反映されるまで数ヶ月の時間を要し、サービスの評判に多大なる悪影響が及びました。
現在ではこの当時の事件から学んだのか、BIGLOBEはMVNOとしては安心して使える定番会社になりましたが、契約者数が増えるとこのように速度低下に繋がります。

対策

この影響への対策というのはユーザー側にはとても難しいものです。「通信帯域」の追加購入がされない限りは速度は上がらないわけで、ユーザー側が努力してどうにかなるものではありません。

あえて対策法を考えるならば、信頼のおけるMVNOと契約することでしょう。信頼のおけるMVNOの代表的な例としては、一度失敗したBIGLOBE、長年トラブルもなく満足度アンケートでもトップにいるOCNやIIJmioといったMVNOです。これらの会社ならば、契約者増による帯域の圧迫に対しても、すぐに設備費を増やして帯域の増量に務めてくれる対応の素早さがあります。MVNOに力を入れていることもあり、信頼出来る契約をするならこれらのMVNOでしょう。

通信量が多い時間帯

もう一つ格安SIMが速度の遅くなる状況というのがあります。それは格安SIM含めて多くの通信量が発生する時間帯です。具体的に言えば12時から13時の間です。

この時間帯は、丁度お昼休みの休憩時間ということで、格安SIMだけでなくキャリア回線(MNO)の通信量も増加します。この時間帯はこのように通信する人が増えるために、格安SIMは速度が極端に落ちてしまします。

何故人が沢山通信する時間帯に速度が落ちるのか。その理由は先ほどの通信帯域の限界と同じ理由が挙げられます。12時から13時までのお昼の時間帯は、一時的に先ほどのBIGLOBEと同じように、「通信帯域」のキャパシティを超える人が一斉に通信を始めるため、帯域が耐えることが出来ずに速度を絞ることで対応するしか無いのです。

この時間帯はハッキリ言って、どんなMVNOでも必ず遅くなります。BIGLOBE、OCNといった定評のあるMVNOでも、余裕で0.5kbps以下の速度へと落ちてしまいます。キャリア回線だと影響はあるもののここまで極端な速度低下は起きません。格安SIMではこうした場面で速度低下というデメリットが発生してしまいます。

速度が速くなる原因

通信帯域に余裕のあるMVNOを選ぶ

格安SIMの速度を速くする裏技というものは存在しません。あるとすれば今回のキーワードとも呼べる「通信帯域」に余裕のあるMVNOを選ぶことです。

通信帯域に余裕があるとどういったメリットが受けられるのか。それはお昼の時間帯は別ですが、それ以外の時間帯は利用者が少なく帯域が空いている状態になっています。そのためその帯域を利用して現在つながっているユーザーの回線速度を上げるという対応が取れます。

ですので通信帯域を大量に購入して空きが出やすいBIGLOBE、OCN、IIJmioといったMVNOならば、お昼を除いて速度の出やすい環境が用意されています。逆にDTIやfreebitのようなMVNOプロパイダだと、通信帯域がそれほど多く無いために速度は他社に比べると遅くなります。

大体OCNが10Mbps出せる環境で、DTI系列は3Mbpsぐらいしか出ません。その代わりDTI系列の料金は安いのでそこは価格相応と呼べるかもしれません。

まとめ:遅くなる条件は多数あるのがMVNO

これらはMVNOを契約するときには明確に説明されていないMVNOの裏事情です。ですがこのような理由からMVNOは遅い状況が生まれやすく、速度を出すには契約するMVNOをうまく選択する必要があります。

MVNOのメリットは価格の安さにあることは確かですが、環境によっては速度が簡単に出なくなって遅くなるということもデメリットとしてあります。

価格の安さだけではなく、このサイトで各MVNOのレビューなどを行っていますので、それらを参考にして速度の出やすい格安SIMの選択に使って頂ければと思います。

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