店頭においてサポートが受けられるMVNOとして発表以来大きな注目と期待が出ている新生イオンモバイルがついにサービスインしました。
全29種類の料金プラン、そしてこれまでは各MVNOとSIMフリースマホをセットで販売するという、代理店的な業務しか行っていませんでしたが、この新生イオンモバイルからは自社がMVNOとして回線を管理することになりました。
特に自社で管理できるようになり、これまでの販売が中心の代理店業務から、サポート業務を店頭で行えるのは大きなメリットになるでしょう。困ったときに行動範囲内で聞きに行けるところがある、というのはMVNO格安SIMへの不安を持っていた人に大きな安心感を与えてくれるでしょう。
イオンモバイル受付開始、当日は申し込み殺到
こうしたこれまでにない運用における安心感というメリットを持ったイオンモバイルがいよいよスタートとなり、私も実際当日イオンの店頭での契約を行いました。
当日は11時頃とわりかし早い時間での手続きをしたと思っていたのですが、なんとこの時間での手続きで開通ができなくなるほどイオン全体でイオンモバイルの申し込みが殺到していたようです。
公式のTwitterでも26日の受付をお昼過ぎに緊急的に停止することが発表され、翌日以降の受け付けも一旦中止するというMVNOにしては非常に珍しいハプニングが起こりました。
3月5日現在も予約を受け付けてはいるものの、その予約がいつ本契約に至るのかというのはわかっていない状況です。
潜在的な人気がそれほど高いということなのでしょう。これまでもイオンは中高年以上の世代を中心に格安スマホを提供してきましたが、店頭サポートというより強い安心感を打ち出したことで、MVNO界のダークホースとしてこれから騒がしそうです。
MVNE元はIIJ
なおイオンモバイル自体は自社で直接docomoと契約したMVNOではありません。docomoと直接契約しているMVNOを介して更に回線を又借りしているタイプのMVNOです。
この回線を借りている元のMVNOは「MVNE」と言うのですが、このMVNEを介して通信しているMVNOの通信品質はMVNEに大きく依存しているため、イオンモバイルのMVNE元がどこなのかというのは非常に重要であり関心の高い点でした。
このイオンモバイルのMVNE元となる回線は当初関係が深く、そして回線品質に問題のある日本通信かと危ぶまれましたが、リモートホストをチェックしてみるとvmobileに接続しておりIIJmioが回線元であることがわかりました。

IIJmioならばここ最近速度は出ていないものの、MVNOに対する姿勢や業務内容には信頼をおける事業者であるため、イオンモバイルの回線品質については過度な心配をしなくて良さそうです。
速度状況も類似
速度状況についてIIJmioの本回線、DMM mobile、イオンモバイルの3つで比較してみました。
速度は主に非混雑時にはそれぞれ異なる速度を出していますが、混雑してくるとIIJmioやDMM mobileとイオンモバイルのすべてがほぼ同じような速度になっています。

これを見るに独自の帯域を購入しているという形ではなさそうです。速度の制御関連はIIJの仕様をそのまま使っているとみてよさそうです。
この後にイオンモバイルのプランを説明しますが、それとDMM mobileのプランを比較した時に、従来のDMM mobileの強みというのがかなり薄れてしまっているために、DMM mobileの契約を考えている人はもしかしたらイオンモバイルのほうが便利に使える可能性がこの速度の類似性からわかってきます。
29種類のプラン、DMM mobileに近いコストパフォーマンス
イオンモバイルの料金プランは以下のようになっています。

データ1GBから50GBまで、音声・データ・SMS付きを合わせて29種類の料金プランが存在しています。
データプランでは4GBまでが1,000円以下で利用できるということで、DMM mobileの料金プランよりも場合によっては魅力的かもしれません。6GB以降はちょっとコストパフォーマンスは落ちてしまいますが、4GBまでのプランや超が付くほどの大容量プランの安さは非常に特徴的な回線になっています。
イオン実店舗の「イオンモバイル」内213の窓口でサポート
こうした料金の安さと速度や回線品質でIIJmioのクオリティを利用できるのがイオンモバイルという回線になるわけで、正直この時点で他社や類似回線のDMM mobileよりも良い部分やメリットを感じられるのですが、それに更にプラスになるメリットとして「店頭サポート」があります。
イオンモバイルを契約しようと考えている人のほとんどはこの「店頭サポート」に魅力を感じていると思いますが、改めて説明しておきましょう。
イオンモバイルはSIMカードの設定、プラン変更やオプションの追加、セットで買った端末の故障や診断、その他困ったことが起きた場合に、イオンモバイルを販売する「イオンモバイル」内において店頭対面でのサポートをしてくれます。
この店頭サポート/アフターサポートというのはMVNO格安SIM全体のウィークポイントであり、各社がすぐにはサポート体制を用意できない点で、この部分が主にあまり知識のないユーザーがMVNOへの変更をためらう部分です。
それをイオンではいきなり213店舗というほぼ全国で店頭サポートが受けられる体制を作りあげました。
これは初心者向けの格安SIMとして非常に手厚いサポート体制となるでしょう。MVNOというものがわからない人でも安心して悩みを解決できる場が用意されているのは新たなMVNOの未来を感じさせます。
初心者はもちろん、離れて暮らす家族の通信費を安くしたい、でもサポートまでは毎回行くのが難しいという場合にイオンを頼れるというのは大きいでしょう。
低速200kbps、バースト転送機能、IIJ系からのMNPは?
IIJの回線、店頭サポート体制といった大きめのメリット以外で注目すべき点を紹介しましょう。
まず低速回線は200kbps、IIJ系なのでバースト転送機能も含まれています。これで多少は低速時の通信でも体感は良くなるでしょうか。
ただし問題は3日間で低速で366MB利用してしまうと128kbps級の更なる低速に落ちてしまうということです。この速度は体感でも相当に遅いため、なるべく高速データ通信量の多いプランを契約して低速側は使わないようにしましょう。
またIIJ系の回線(hi-ho,excite,DMM mobile等)からのMNPには当初対応していないと店員さんから言われましたが、一方で対応しているという回答もあるようで正しい内容がこちらは判明していません。
IIJ系間のMNPが可能になったとしたら結構利用者にとっては大きなニュースになると思うのですが、この辺り他のSIMで騒がれていないため真偽のほうは不明です。
今後はイオンカード連携やポイント連携も?
また囲み取材レベルでの話として出ているのが、イオンカードとの連携でWAONポイントなどの優遇サービスを今後検討していくということで、イオンモバイルのメリットはますます大きくなっていきそうです。
ポイント連携で大きいのはDMMや楽天ですが、そこにイオンモバイルが含まれることになれば、他社を含めて前向きな競争に拍車がかかるでしょう。
イオンカードでは今のところ端末補償時に有効な点が多いため、まだ連携サービスは始まっていませんが、今のうちに作っておくとイオンモバイルを利用する上で役にたつかもしれません。
回線品質も信頼できる初心者向けMVNO格安SIM
というわけでサービスが始まったイオンモバイルについてをまとめてみました。
回線は品質面やポリシー面で信用度の高いIIJ、回線速度もそれにならう形にあり、かなり安心度の高いMVNOの一つになりそうです。
特に格安SIM初心者にとって重要になってくるサポートという点がこれまでのMVNOとは比較にならないぐらいに充実しています。MVNOを選ぶ基準は速度やポリシー/信頼性といったものがありますが、今回のようにサポートを重視したい人には一番選びやすいMVNOの一つになると思います。
回線品質も一安心出来るMVNE元になっているため、こちらを検討していた人は予約しておくといいでしょう。
イオンスマホ
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