現在ヨドバシカメラでは9種類の格安スマホセットを公式に発売しています。型落ちで1万円台の格安スマホも店によっては置いていますが、そちらは公式的に全ての店舗で販売されているわけではありません。
この場では2014年10月26日現在で販売されているヨドバシカメラの格安スマホセットについて、公式で販売されている9機種について紹介と比較をしてみて、用途別でのオススメの格安スマホについて語っていきたいと思います。
2014年10月現在で、ヨドバシカメラが格安スマホとして販売しているのは、以下の9機種です。
- Ascend P7
- Q5002
- FT142D LTEX MBK(Blade Vec 4G)
- Ascend G6
- Q5001
- Polaroid PolaSma
- Polaroid LINEAGE
- CP-F50AK
- CP-F03A
月額料金と格安SIMの種類
まずこの格安スマホ9種類をそれぞれ比較する前に、ヨドバシカメラの格安スマホは一体どういった契約になるのかということを確認しておきましょう。
ヨドバシカメラで販売されている格安スマホは、その契約回線として日本通信、b-mobileの格安SIMである「スマホ電話SIM」を契約することになります。
ヨドバシカメラの場合は、通常の格安スマホと異なり、事前にスマホの端末代金を一括で支払うことが必要になります。(クレジットカードの分割支払いを設定した場合は、格安スマホのようにして契約することもできます。特に24回などの分割支払い設定をした場合には、ヨドバシカメラのゴールドポイントカードへの加入を勧められることでしょう。)
そのため契約してかかる料金は通信費用のみで、端末代金は先に支払っていることが前提とされます。
月額の携帯料金は、2051円です。
音声通話料金と、ネットが1GBまで高速通信でできる回線がついてこの価格となります。
ネットについてはオプションの組み合わせによって料金が異なります。
通常の「スマホ電話SIM フリーData」の契約だと、200kbpsの低速回線での通信しか出来ません。高速通信が出来るようにするには、有料の高速通信オプションへの加入が必要になります。今回例に挙げた2051円もそのオプション加入をした場合での通信費になります。
オプションによっては料金が高くなる代わりに、データ通信量が増加するためネットの利用が激しいという人はこちらの高くはなるものの通信が多く出来るプランへの加入も検討したほうがいいです。その料金表を出しておきました。
1年継続オプション | 1GBデータ通信量 | 2GB | 3GB | 7GB |
0円 | 340円 | 950円 | 1560円 | 2420円 |
1年継続オプションは、他のオプションプランと一緒に契約することが出来ます。つまり、340円の1GBプランと1年継続オプションへの加入で2GBが得られるということになります。
ヨドバシスマホの性能比較
通信回線についての解説が終わりましたので、次は発売されている9機種の比較をしていきます。
全てのスマートフォンはSIMフリーです。基本はdocomoとdocomoのMVNO回線が使えます。SPモードが使えない機種ばかりですので、docomoよりもMVNOで使う機会が多くなるでしょう。SoftBankでもiPhone契約回線などのAPN設定が判明している回線なら周波数の関係で使えるものも一部にはあるものの、docomoよりは環境が劣ってしまいます。
表の表示の関係で2段に分けてそれぞれのスマホを性能のいい順に比較していきたいと思います。そして性能やスペックの比較だけされてもどれがいいのかわからないかと思いますので、使用用途別にオススメと呼べるもの解説してみます。

端末名 | Ascend P7 | STAR Q Q5002 | FT142D LTEX | Ascend G6 |
Android OS | 4.4 | 4.4 | 4.4 | 4.3 |
チップセット | Krin910T | Snapdragon 400 | Snapdragon 400 | Snapdragon 400 |
ROM/RAM | 16GB/2GB | 16GB/1GB | 16GB/1GB | 8GB/1GB |
画面表示 | 1920×1080(フルHD) 5インチ |
1280×720(HD) 5インチ |
1280×720(HD) 5インチ |
960×540(QHD) 4.5インチ |
バッテリー | 2500mAh | 2600mAh | 2300mAh | 2000mAh |
メインカメラ | 1300万画素 | 800万画素 | 1300万画素 | 800万画素 |
LTEネットワーク | 2100/1800/900MHz | 2100/1800/1500/800MHz | 2100/1700/800MHz | 2100/1800MHz |
STAR Q Q5001 | Polasma | LINEAGE | CP-F50AK | CP-F03A |
4.2 | 4.2 | 4.2 | 4.4 | 4.4 |
クアッドコア 1.3GHz | Cortex-A7 | Cortex-A7 | Snapdragon 400 | Snapdragon 400 |
16GB/1GB | 4GB/1GB | 4GB/1GB | 8GB/1GB | 8GB/512MB |
1280×720(HD) 5インチ |
960×540(QHD) 5インチ |
960×540(QHD) 5インチ |
960×540(QHD) 5インチ |
960×540(QHD) 4.5インチ |
2000mAh | 1650mAh | 1650mAh | 2000mAh | 2300mAh |
800万画素 | 800万画素 | 800万画素 | 800万画素 | 500万画素 |
非対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 | 非対応 |
スペック順で並べたため、最初に出ているAscend P7を購入すれば一番いいものを手に入れることが出来ます。ですがだからといってAscend P7を単純にオススメ出来るわけではありません。これらの格安スマホはどれも価格が違うため、購入に使える予算によっては Ascend P7は購入対象の候補から外れてしまうことでしょう。
格安スマホの価格は購入に関する重要なファクターだと思われるので、性能順に並べたこの9種類の機種の価格についても表でまとめてしまいましょう。
こうして比較するとAscend P7はスペックが高いものの金額もその分この中では飛び抜けて高い金額になっています。一つだけ4万円を超える端末代金になっています。4万円となると格安スマホを購入したいと考えた場合には決して即決出来る価格ではないでしょう。そしてスペック表で中間に位置するはずのSTAR Q Q5001が価格面で最も安いというのがわかります。
Ascend P7 | STAR Q Q5002 |
FT142D LTEX |
Ascend G6 | STAR Q Q5001 |
Polasma | LINEAGE | CP-F50AK | CP-F03A |
42980円 | 32180円 | 32180円 | 32180円 | 17580円 | 30020円 | 28720円 | 20300円 | 20110円 |
ヨドバシカメラの格安スマホの中からオススメを考える
スペックと価格の比較を現在ヨドバシカメラで販売されている9種類のスマホで行いました。この表で購入への判断ができる知識を持つ人はぜひ参考にしてもらいたいのですが、この比較表だけでいざ購入するスマートフォンを決めるというのはスマホの初心者や興味がそれほどない人には難しいかと思います。
そこである程度購入の目安となる基準と、その基準にあったオススメのヨドバシカメラの格安スマホ(あるいはもっと内容のいい格安スマホ)を紹介してみようかと思います。
基準としては以下のような購入に関する考え方を想定しています。
- 高くても長く使えるもの
- ある程度の性能があって安いもの
- LINEやメール、地図などの調べ物程度が出来ればいいもの
こうした価格面と利用面でどちらを優先するか、あるいはバランスをとって考えるのかという点を考慮してみました。こうした想定される利用用途・購入理由から考えられるオススメを挙げてみます。
2年後も現役として使えるAscend P7
最も性能が良いAscend P7ですが、このスマートフォンなら確実に2年後まで何不自由無く使い続けられるスマートフォンになると思います。(ただし今で言うスクフェスなどの高スペックを要するキャラクターゲームは無理です。)
今のスマートフォンはスペック競争が一段落しており、次の使い方、次の独自性を見出すタームへと突入しています。何の変哲もないスマートフォンはある程度のお金を出せば、どれも不具合もなく使いやすいものばかりになっています。
今回紹介している格安スマホも、性能によってはその用途を満足に行うには満たないものもありますが、不具合や動作が極端に重くなるということのないものが揃っています。
その中でも最も多くのアプリに対応できる性能のポテンシャルを持っており、画面の解像度(どれくらい文字や絵がクッキリ映るかの基準)が高く、サイズ的にも使いやすいスマートフォンになるのがAscend P7です。フルHDに2GBのRAM、ハイシリコン製のクアッドコアCPU、カメラもソニーの1300万画素と様々な使い方に充分対応できる性能を各所で満たしています。
スマートフォンはキャリア契約の影響で2年間使うものと思われることが多いです。別に格安スマホ、特に今回のヨドバシカメラの格安スマホは一回で買いきりの場合もあると思うため、2年間使う必要は決してないのですが、それでも2年後まで現役バリバリで使うことが可能なのはAscend P7の性能と言えるでしょう。
通信費が安いので、端末代金が高くてもいいものを買いたいという場合は(ヨドバシカメラで買う場合は)このAscend P7をオススメします。
LTEが使えるミドルレンジはSTAR Q Q5002、3GのみだとQ5001
ただAscend P7の毎月の料金は格安スマホを買おうと考えていたら、まず感じるのが高いという事でしょう。
スマホには特にこだわりがなく、とりあえず使いやすくてそれほど高くないものでいいという場合は、 STAR QやQ5001というスマホがいいでしょう。
この2つのスマホはそれぞれ3万円と17000円と、ある程度の安さで買える格安スマホです。それでいてAscend P7とまではいかないものの、使いやすさのあるスマホになります。
価格差が1万円ありますが、この違いは快適さの違いになります。STAR QはLTEに対応して、解像度もHDと使いやすさの良いスペックを保有しています。対するQ5001は安いだけあって、LTEに非対応です。速度が若干出にくいということです。ただその差ぐらいしか目立ったスペックの違いは無いにも関わらず、価格差は2分の1に近くなっています。解像度がQ5002と変わらず、RAM1GB以上あります。Q5001より高いCP-F50AKやF03Aに比べても性能が上なので、同じような価格を支払うならばQ5001のほうがコスパが高くなっています。
これらはAscend P7のように2年間使えるかというと、用途は限定されてきます。地図のアプリや情報系アプリのように、それほどパワー必要としないものを中心に使うようならば長い間使い続けられると思いますが、最新で話題性の高いアプリを常に使い続けたいという場合は、スペック不足に陥る可能性が特にQ5001で懸念されます(CPUのメーカーが不明なため、Q5002より安心できないのがその理由です)。
同じ価格帯のFT142D LTEX MBKというスマホもQ5002と同じくらい性能が良くてオススメの格安スマホなのですが、こちらは全く同じスマホであるBlade Vec 4Gとして販売されている機種で、So-netやNTTコムストアが安売りしているためにわざわざヨドバシカメラで買うのはオススメ出来ません。このfreetel販売モデルはroot化という作業をされており、パズドラなどの一部のアプリが正常に動作しない仕様になっています。
1万円台ならSTAR Q Q5001が安定
ヨドバシカメラの格安スマホの特徴は幅広い価格層です。Ascend P7の4万円からfreetelの1万円スマホまで各価格帯のスマートフォンを用意しています。
端末代金の安さに重点を置く方は、この中でも1万円スマホについて気になることでしょう。キャリアの高額なスマホと比べると、その安さは破格です。
ただもちろんと言えるのかわかりませんが、こうした価格の安いスマホは安いなりの動きしか出来ません。特にfreetelの1万円前半の非常に安い「nico」などのスマホは、メールなどの本当に最低限の利用しかしないという人以外にはオススメ出来ません。
しかしこういった1万円スマホの中でもある程度の用途には使えそうなのがSTAR Q 5001Qです。1万円台になりますが、先ほども書いたようにスペックがかなりいいです。このレベルのスペックがあれば、多少は幅のあるスマホの使い方が出来るでしょう。メールやマップ、乗り換えやグルメ情報などの検索程度の使い方であれば、スペックの悪さは感じにくいと思います。
ただこれ一台では中々厳しいので、ガラケーと2台持ちという形でネット専用スマホにする事で快適かつ電池持ち的にもトラブルのない環境にはなるでしょう。
まとめ:利用目的と予算を考えて
ヨドバシカメラの格安スマホはそれほど極端に悪いものもなく、不具合も多発するような機種は用意していません(ただし電池持ちの悪いものはいくらかあります。)。
こうなると購入の基準は出せる予算とどのように使うかという事になるでしょう。多くのアプリをインストールしてスマートフォンをがっつり使いたい場合には、高くても性能のいいスマホを。ビジネス用途やタスク管理中心の重たくないアプリを使うという時にはミドルレンジの価格と性能のスマホを。プリインストール=最初からインストールされているアプリぐらいしか使わないという場合は1万円台のスマホに格安SIMなどを使うといいはずです。
これらの基準から今回はオススメスマートフォンについても紹介してみたので、ヨドバシカメラの格安スマホを選ぶ時に参考にしてみてください。
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