かねてから高い評価を与えているmineoが更にサービス内容の拡大を行うようです。
これまで弱点だった通話料の問題、そしてより高速なMVNOサービスの提供を行う専用帯域のコースなどを行い、そして強みである「ユーザー目線」の強化を行っていくようです。
同時に発表されたキャンペーンと共に、新たに加わるオプションサービスの解説をしていきましょう。
弱点だった通話料問題をカバーする「通話定額 30/60」
mineoについてこれまで高い評価をこのサイトでは行ってきました。ユーザー目線を持ってユーザーのために各種通信環境やサービスの向上をしてくれるMVNOとしてのポリシーや、通信速度を常に快適度の高いレベルで維持している品質の良さという点を褒めてきました。
ユーザーを考えてくれる姿勢をもち、それがしっかりとサービスの品質に繋がっている稀有なMVNOです。
ですがそんなmineoにも弱点がありました。それが通話料です。
他社、特に楽天モバイルなんかはユーザーの声も届かず、回線速度もスピードテストが良いだけで実効速度が酷いものでありながら、5分間の通話定額をプレフィックス通話なしで利用できるというサービス面での魅力もあってか契約者をもの凄い勢いで伸ばしています。
やはり通話定額を持っているというのは訴求力も高く、価格やサービスの豊富さで選んでしまう人には楽天モバイルが人気になってしまいます。
他社もこの状況に通話向けの割引オプションやコースを用意してくる中、mineoはプラン比較などの表面的な指標において他社に劣ってしまう状態になってしまいました。
今回ようやくではありますが、mineoでも通話料が安くなる「通話定額 30/60」がオプションという形で提供され、通話料を安くする手段のなかったmineoにおいては新たな訴求ポイントとして魅力を放つことになるでしょう。
この「通話定額 30/60」はどういった内容かというと、
1ヶ月間の内の30分または60分までの通話料がオプション定額内で収まる、というものです。
楽天やFREETELが提供する5分間までなら何回の通話でも定額内、というサービスとは内容が異なるので注意してください。1ヶ月分の無料通話時間が決まっているのがmineoということになります。
こちらの方式を導入する理由をmineoではマイネ王の公式ブログ内で語っていますが、mineoユーザーの利用動向から見て1ヶ月あたりの通話時間が30分以内というユーザーが8割、60分以内で9割に達するため無料通話型の通話定額オプションの導入にしたとのことです。
本格的な通話定額ではありませんが通話をそれほど多くしないという人には十分な通話時間でしょう。5分と時間が限られていないため、通話回数自体は少ないものの通話時間で1回10分前後使ってしまうという人にはちょうど良いでしょう。
料金は30分が840円と楽天モバイルの5分定額よりも10円安くなっています。60分は1680円です。
基本料 | 700円 | |
---|---|---|
通話定額 | 840円
30分コース |
1680円
60分コース |
合計 | 1540円 | 1380円 |
ただしこれはあくまでもオプションであることは注意してください。この「通話定額 30/60」はあくまで「オプション」であるために、700円の音声基本料に加えて840円または1680円の「通話定額 30/60」のオプションの追加料金がかかってしまいます。更にここにデータプランが約900円前後追加されるため、安くても毎月の月額は2500円前後かかってしまいます。
この問題は他社でも同じであるため、通話定額系のプランをMVNOで契約する時は「格安」さが消えてしまうのを覚悟しなければなりません。端末セットの場合は更に高くなるため、場合によっては端末実質0円のY!mobileを契約したほうがよい場合もあるのは留意点です。
プレミアムコースを提供準備
さらに実施を前提として現在プレミアムコースと呼ばれる新たな契約回線の提供もmineoでは計画をしています。
これまでのMVNOの仕組みはmineoがキャリアから買い取った帯域をユーザー全員で利用する形になり、特にアクセスの集中する通勤時間帯、お昼時、夜間では帯域が混雑して通信速度が出ないという問題がありました。
この速度低下時は本当に通信速度は遅くなり、ちょっとした調べ物も難しくなるぐらい回線のレスポンスの悪さを感じ、MVNOを使っていく上で多くのユーザーがストレスを感じる主要因となっています。
この問題を解決する策としてmineoはこれまでも帯域の増量を行ってきましたが、今回発表されたプレミアムコースでは従来の帯域とは別に専用の帯域を設けることで、ストレスを感じさせない「MVNOなのに超快適なVIPコース」を作るようです。
専用の帯域を少人数のユーザーで分けるため、その分毎月の料金は高くなる予定のようですが、これまでなかった速度重視のMVNO回線というものをプレミアムコースによって実現しようとしています。まだ現在の時点ではリリース料金などはだされておらず、実現のためのトライアルユーザーを募集している段階ですが、非常に面白い取り組みを始めています。
mineoは比較的ユーザーリテラシーが高く、帰属意識の高いユーザーも揃っていることから、結構反応の良いサービスになるのではないでしょうか。
マイネ王でよりユーザーと密な関係を
mineoの持つ魅力であるユーザー目線という姿勢を維持させている要因であるマイネ王ですが、こちらも更にパワーアップを図るようです。
mineoユーザーの持つ声をより可視化しやすいようにサービスに対する「レビュー」が出来る機能を新設、良い評価はもちろん厳しい評価もさらしていくことで、サービスの改善へとつなげていこうとしています。
またこのサービス面での改良点や要望などをよりユーザーから集めて改善策につなげようと、「アイデアラボ」なる機能も新設するとのことです。
この点は非常にmineoらしいというか、個人的にこのサイトでmineoを高く評価しているmineoの姿勢やポリシーといったものが明確に表れているところかと思います。
どこのMVNOもどうしても安さゆえに速度低下問題を含めて不満の出てしまうサービスを行ってしまうことがあるため、ユーザーの声というのは聞きたくないところが大半です。SNSアカウントは持っていても個別の問題にたいしてテンプレ以上のリプライなどはしませんし、ましてやコミュニティサイトを開設することもありません。
mineoはそうした荒波にあえて身をさらすことで、批判を受けながらもサービス改善の糧にしていくという強メンタルでここまでやってきました。実際ユーザーの鋭い監視の中でサービスの改善がサボれない状態にあったために、割と新興勢力でありながら今ではMVNO格安SIM全体の中でもトップクラスに高い評価を受ける存在になっています。
ユーザーと向き合うことで生まれた「信頼」は、長期的にMVNOのサービスを利用していく上では非常に重要な要素であるため、今回更にユーザーからの声を可視化していくことを決めたmineoの姿勢というものに今後も期待して良いかもしれません。
キャンペーンを展開
これらのサービスと共に新たに新規契約者向けのキャンペーンが公表されています。
詳細は以下のキャンペーン用記事で追記としてまとめておきますが、Amazonギフトコードの1000円分と重複で適用させることが出来るので、特に音声プランの契約を考えていた人にはメリットの大きいキャンペーンになっています。
ユーザー目線を失わずにサービスを強化したmineo
今回の発表ではこれまで大きな弱点であった通話料が安くならないという問題を克服すると共に、より速度を重視した快適な専用回線の提供という面白い取り組みも試そうとしており、サービス内容に更なる充実が図られています。
しかもこうしたサービスの拡充の中でもmineoの魅力の一つであるユーザー目線というものを失わないどころか、より強化する方針であるということも発表されたことで、今後ますます長い目で見た時に安心して使えるMVNOという地位を確固たるものにしていくのではないでしょうか。
サービスの拡充と従来の姿勢を崩さない方針を見せたmineoは、また一つオススメな格安SIMとして推すだけの価値があるMVNOとなるでしょう。
いつもブログ参考にさせていただいております、ありがとうございます!
Mineoですが、こんなサービスだしちゃうと、そもそも昼に速度がLTE理論値の1%すらでていないっていう異常事態が正当化されてしまうような気がするのは私の勘違いでしょうか。
専用線?なんて普通企業向けのためですし。
自分の経験上、イギリス・ドイツの4G対応のMVNOじゃあ昼に動画が見られないなんてありえなかったです。
他のMVNOオペレータの対応が気になるところです。
そもそもmineo以下の通信速度のMVNOも多いですから、日本においては昼時に速度が落ちるものとして接するしか今はないのかなとは思います。
ただプレミアム回線は既存の回線と帯域自体は同じである可能性が非常に高いため、この専用回線のために一般のユーザーの速度が落ちているようであれば批判されるべきかとは思いますが。