Panasonicから面白い契約内容のMVNO格安SIMが発売となりました。
Panasonicでは@niftyのdo LTEの回線をMVNE元としたMVNOサービス「Wonderlink LTE」を開始しております。
https://ec-club.panasonic.jp/wonderlink/top.html
まだまだサービスとしての知名度はありませんが、プランの内容はとても面白いものになっているため、特定の使い方に絞ればベストバイな格安SIMとして使うことが出来る可能性を秘めています。
3月よりこの格安SIMを利用しているので、実際の体験と共に特徴的なプランのメリットな部分を解説していきます。
料金
Wonderlink LTEはプランが2種類あり、その2種類のプランにもデータ通信量の違いが存在しているため、実に4種類の料金がそれぞれ存在しています。更にこの料金の内一部はキャンペーン適用分の料金になっているため、若干複雑さが存在しています。
(LTE I シリーズ)
プラン | I-2Gシングル | I-3Gシングル |
---|---|---|
料金 | 700円(元々900円) | 1290円 |
データ通信量 | 2GB | 3GB |
縛り期間 | 1年間 | なし |
(LTE F シリーズ)
プラン | F-1G512 | F-2G512 |
---|---|---|
料金 | 1580円 | 2000円 |
データ通信量 | 1GB | 2GB |
規制速度 | 512kbps | 512kbps |
料金及びプランとしては上記の表のようになっています。どちらも音声通話オプションは3月時点で存在していないので注意しましょう。2台持ち向けのデータ通信プランのみとなっています。
料金は税抜きで2000円までとなっています。「LTE I シリーズ」の2GBプランのみ、キャンペーンで700円という安さで使える代わりに、1年間の継続利用期間が設定されています。1年以内の解約には解約金が7380円発生します。データ通信量と料金の比ではかなり安いものになるかと思われますが、データプランでも1年縛りが存在することに注意が必要です。
プラン解説
2種類のプランがあるWonderlink LTEですが、まず一つは通常のMVNO的なプランになっています。「LTE I シリーズ」というプランで、2GBと3GBのプランで料金も若干安め、通信規制時は200kbpsの速度と実に平均的です。
全体的にこのIシリーズのプランは他社と合わせた、競合しにくいプランになっています。
料金は700円で2GBと最安値に近いのですが、1年間の継続利用期間が必要なのは先に説明した通りです。3GBは安め1300円と2GBのインパクトに比べると特色がないというのが正直な意見です。2GBプラン以外はあえて契約する価値は無いでしょう。また2GBプラン自体も一年縛りがあるために、契約には慎重にならざるを得ないような気がします。
このPanasonicのMVNO Wonderlink LTEについてはLTE IシリーズよりもLTE Fシリーズのほうが確実に特徴的であり、一部のユーザーの使い方にあった利用方法が出来るプランであるかと思われます。個人的にはこちらのプランを積極的にオススメしていきたいと感じています。
LTE FシリーズはIシリーズのように何処にでもあるようなMVNOのプランではありません。
Fシリーズでは2つのデメリットがあります。それはダウンロード速度のベストエフォートが75Mbpsと通常の半分にされているということ、通信料金もデータ通信量の割には高くなってしまっています。料金の問題はどうしようも無いですが、ダウンロードのベストエフォートは150Mbpsという速度自体MNOすら出せないため、気にするものでもないでしょう。実際に使ってみてこのベストエフォート制限は気になりません。
そして料金のデメリット自体も、Fシリーズが持つメリットを考えると妥当な料金とも考えることが出来ます。
Fシリーズはデータ通信量も少なく、料金も高いのですが、速度制限時の速度が他のMVNOよりも2倍以上速い「512kbps」という速度を出すことができるようになっています。これは快適な通信をしたい人にはとても助かる仕様なのではないでしょうか。普通よりも料金は高いですが、その価値はあるかと思います。
512kbpsの速度では動画こそ快適には見れないものの、その他のWebサイトを見るのにはストレスが少なく読み込める速度ではあります。そのためたとえ規制がかかったといっても、他のMVNOのようにちょっと厳しい速度で利用を強いられることはありません。ちょっと遅い程度の速度で通信を継続することが出来ます。
実際に使ってみても400〜時に700kbpsは速度計測時に出てきますので、下手な無制限プラン(bmobileやUmobile)の安定しない通信回線を契約するよりも、こちらの512kbpsの制限速度で利用したほうが遥かに使いやすいと感じます。1580円から使えますので、高速通信量付きの低速無制限プランとして考えても良いかもしれません。
それほどネットはしないものの、使う時は常に快適な速度で利用継続したいと考えている人にはFシリーズのプランは最適解の一つになるかもしれません。
速度
実際に私もFシリーズを契約して使っています。その際に測った高速通信時の速度を出しておきます。
11.53Mbps | 7.89Mbps |
9.29Mbps | 10.95Mbps |
11.41Mbps |
遅い方を表に出しましたがそれでも結果は優秀です。
ご覧のようにどの時間帯でも10Mbpsの速度を平均して出せる高速なMVNOであることは確かです。契約に際して速度の問題について気になっている人もいるかと思いますが、速度自体は非常に速いためにこの点を気にする必要はないはずです。。元々あまり人のいないMVNOであるため、よほどの人気でもでない限りは速度低下も今後は起きないかと思われます。
これは通常時の速度ではありますが、このあと規制が入った状態では先ほども申したように400kbps〜の速度を出せるようにはなっています。
高速/低速ともに使いやすさを感じる速度ではあるので、料金は高いFシリーズですが意外とコストパフォーマンスは優秀です。
口コミ
Wonderlink LTEについてはネット上の情報が少ないですが、いくつか口コミが見られますので、それについての紹介と、気になった口コミを解説したいと思います。
好意的な口コミ
・速い
・512kbpsプランが意外と使い物になっている
ネガティブな口コミ
・開通まで時間がかかる
・Fシリーズはもう少し安くないとメリットが少なく感じる
・無料Wi-Fiやバースト転送などの機能が皆無
口コミといっても他のMVNOのように熱心な議論がされているわけではないので、ここまで解説してきた流れとほぼ同じような意見が散見されます。
この中で個人的に一番賛同出来る意見としては、開通までに時間がかかるという点への不満です。Wonderlink LTEは注文後翌日から2日後にはSIMカードが送られてくるのですが、そこですぐには使えるようになっていません。到着後から最大5営業日以内に更に開通作業というものがシステム的に行われ、そこでようやく使えるようになります。
私の場合はSIM到着後に実際に使えるようになったのは3日後からというものでした。約4日後に開通したわけですが、これは今まで使ってきたMVNOの中でも最長に近い期間でした。音声契約プランがないため、開通まで時間がかかっても不便はないですが、ちょっとゆったりとし過ぎた契約の処理の仕方であると感じました。
まとめ:Fシリーズプランは特徴があって面白い
あまり知名度のないMVNOではありますが、その回線品質についてはとりあえず確実に速度が出るという点で、優秀なMVNOと言えるかもしれません。LTE I シリーズのプラン内容や料金は平々凡々としていますが、LTE F シリーズは低速時にも速度が出るように調整された面白いSIMになっています。
個人的にも契約してみたFシリーズは使い方によっては便利で快適な使い心地になる格安SIMの一つになると思います。そのプラン内容の面白さから気になっている人は多いと思いますが、速度は10Mbps以上余裕で混雑時でも出ますので、契約後に後悔するというようなことはないでしょう。
2015年4月からdocomoがMVNO事業者へ回線を卸す際の接続料の値下げが行われるため、4月以降恐らく料金の値下げかデータ通信量の増加などが行われるかと思います。そうなるとコストパフォーマンスが更に上がってくるため、一気に契約すべきMVNOとして人気が出る可能性もあるでしょう。
このサイトでも情報は追加していく予定ですが、正確な料金プランの変更情報などは随時Wonderlink LTEの公式サイトで確認しておいてください。
Panasonic WonderLink LTE 公式サイト
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