ソニーがついに国内でのSIMフリースマホの販売を開始しました。
今回はフルスペックのフラグシップモデルではなく、ハイスペックでありながらも旧端末(docomo、Xperia A2)をベースにしたMVNO向けの格安スマホ路線を採っています。厳密には格安スマホではないものの、MVNOの安価な料金プランと合わせることで、結果的にキャリアで契約するよりも月額を安くしてXperiaを持てるようになります。
MVNO向けとして登場したのは「Xperia J1 compact」という名称のXperiaです。Xperia A2をベースにしており、docomo販売モデルでは出来なかったMVNOでのテザリングと、SIMフリーモデルには珍しいオサイフケータイに対応しています。反面ワンセグ機能は削られてしまっています。
「Xperia J1 compact」は複数の販路から契約することが出来ます。しかし今回は販路によって契約プランが違うという特殊な売り方になっており、契約出来るプランについての理解をしておかないと自分に合わない割高なプランを契約してしまうことにもなってしまいます。
そこでここでは「Xperia J1 compact」を格安スマホとして契約可能な販路から、それぞれの対応プランを比較して、自分にあった契約が出来る販売店が何処なのかと言うことを解説してみたいと思います。
MVNOはSo-netのPlay SIMで共通
契約するプランが違うと言うのは、プランがそれぞれの販売店によって独自に設けられているからです。
MVNO自体はどこもソニーがMVNOとして提供しているSo-netのPlay SIMです。このSIMのプランがそれぞれ契約する場所によって違ってくるのです。
販売店は3つあります。実店舗としてイオンモバイルが、ネットからの申し込みではSo-netとソニーストアでの契約になります。契約出来るプランは全て違います。
契約タイプ | イオン中速プラン | イオン高速プラン1 | イオン高速プラン2 | So-net | ソニーストア |
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料金 | 1280円 | 1580円 | 2580円 | 1610円 | 1580円 |
データ通信量 | |||||
備考 | 上り・下り14Mbps | 最低利用期間12ヶ月解約金5200円 | 最低利用期間12ヶ月解約金5200円 |
この表のように与えられるデータ通信量、それに毎月の料金も全て異なります。
1日ごとにデータ通信量がチャージされるのはイオンとSo-netで、1ヶ月ごとにチャージされるのはソニーストアの契約のみになっています。
以下からはそれぞれの契約の特徴とも合わせて、どういった人がその販売場所から契約すればいいのかということを考えていこうと思います。
イオンスマホ第7弾として
まずはイオンスマホ第7弾として「Xperia J1 compact」を契約するのに適した使い方やメリットになる部分を考えてみましょう。
まずイオンモバイルで「Xperia J1 compact」を契約した場合、Play SIMで選べるプランは3種類用意されています。
一つは中速プランとなる下りも上りも速度が14Mbpsに制限されたプランで、これは料金としては最安です。14Mbpsという速度についてですが、スマホの速度は5Mbpsも出れば快適レベルですので、制限をされているといってもそれほど影響はないかもしれません。ただし今回のモデルはテザリングも出来るので、PCやその他のスマホなどとも一緒に利用することを考えると十分とは言い難い速度です。
料金は最初の2年間は1280円で音声通話も出来、さらに1日70MBのデータ通信量がもらえるため、格安SIMとしては非常に安価なプランです。
もう二つは14Mbpsではなくベストエフォートとして150Mbpsの速度を出せる高速プランです。150Mbpsは流石にでないでしょうが、速度は出やすくなっているのかもしれません。高速プランの2つはデータ通信量の多さによって料金が違っています。120MBと200MBが用意されており、
イオンモバイルでの契約の最大のメリットは、店頭においてある程度のサービスが受けられることです。店員のさじ加減にはなるものの、修理が必要な不具合なのか、それとも設定を変えれば使い続けれられる問題が起きているのかなど、ある程度の助言を店頭で対応してくれます。その他の格安スマホだと、ネットのみの対応しかしていないところは電話での解決を図るか、問答無用で修理に出すかしか選択肢はありませんでしたが、イオンモバイルだと店頭での度を過ぎないサポート程度なら受けられるため、スマホ初心者の方には安心して使えます。
ただしイオンモバイルでの契約においては、分割支払いをしようとした場合にイオンカードが必要です。一括では高すぎるきらいもある「Xperia J1 compact」ですので、分割契約をしたいところですが、そのためには前持ってイオンカードを作っておく必要があります。
イオンカード(WAON一体型)というわけでイオンスマホとして「Xperia J1 compact」を契約する人に適しているのは、「安くてデータ通信量の多いプランを契約したい人」であり、店頭でのサポートもあるため「スマホ初心者の人」というのが当てはまるかと思います。
So-netでの契約
続いてはSo-netでの契約についてメリットや適している人を考えてみましょう。
So-netで選べるプランは、イオンスマホでも選べる1日ごとにデータ通信量がチャージされるプランです。
しかし料金はイオンの高速プランの安いほうよりも高くて、チャージされるデータ通信量も40MBほど少なくなっています。料金が高くなってデータが少なくなるという内容になっています。
一見するとSo-netで契約するメリットはイオンスマホとして契約するのに比べると全く無いように思えます。ですが唯一イオンスマホが真似できないSo-netのメリットも存在します。それが分割契約をイオンカード以外でも可能になっているということです。
So-netでは本体代込みで3888円/月の分割契約を「Xperia J1 compact」のセットで組むことが出来ます。しかもクレジットカードは何でも今のところ大丈夫になっています。分割契約をしたいけれどもイオンカードを作るのが面倒だったり作れなかった時には、こちらのSo-netでの契約ならば既存のカードだけで大丈夫にはなっています。
というわけでSo-netで「Xperia J1 compact」を契約する人に適しているのは、「イオンカード以外で分割契約をしたい人」ということになります。反面「ネットを沢山したい人」や「安く済ませたい人」にはイオンスマホとして契約するよりもメリットがないので適してはいません。
ソニーストアで
最後はソニーストアで「Xperia J1 compact」を契約した場合のメリットや適している人についてを考えてみましょう。
ソニーストアでの契約が可能なPlay SIMのプランは、これまでの日毎ではなくて1ヶ月毎にデータ通信量チャージがされるため、全くプランの形が異なります。
1日おきのチャージだと、通信量の制限をそれほど気にせずに使えるメリットがある一方で、必要な時に大容量の通信をその日の内にするのには適していません。毎日一定の通信をするのには困りませんが、いっぺんに多くのファイルをダウンロードするのにはデータ通信量が少なすぎます。
一方で1ヶ月おきにデータ通信量がチャージ出来るプランの場合、月末に通信量が無くなってしまう心配こそありますが、一度に大量の通信をしやすいため、Wi-Fi環境がない場合などにはアプリのダウンロードなどが非常にし易いプランでもあります。規制がかかったら月を跨がないといけませんが、必要な時に必要なだけ使えるのは助かるでしょう。
というわけでソニーストアでの契約に適した人は、「Wi-Fiがない状態で複数アプリのダウンロードなどの大量通信をしたい人」ということになるかもしれません。一方で料金は平凡かつ端末の分割支払いも今のところ対応していないため、この1ヶ月ごとのチャージ利用以外には目立ったメリットが無いのが正直なところです。
まとめ:オススメはイオン、次点でSo-net
このPlay SIMの内容をそれぞれ比較してみると、契約的に最もお得になっているのはイオンスマホとして契約することでしょう。
料金的に数十円という差の中で、データ通信量の比率が料金に対して最も高いのがイオンモバイルでの契約になります。分割支払い契約だと月の料金的にはあまり変わらない値段にはなりますが、データ通信量はイオンスマホが最も比率として多くなります。
そのため1日おきのチャージとなるプランに不満が無ければ、イオンスマホとして「Xperia J1 compact」を契約することが最もお得で使い勝手のいいプランで手に入れることが出来ます。
ただしイオンで分割契約をしようとした場合には、イオンカードが必要になるため、イオンカードを使いたくない・使えない理由があるのならば次点としてSo-netも充分なプランを用意しているため、こちらで契約してしまってもいいでしょう。
So-netとソニーストアでは解約金が5200円、1年間縛りとして付いてくるため、イオンよりも拘束力が強いプランですが、イオンカードが面倒ということであれば受け入れるしかないでしょう。
オススメはイオンスマホとして「Xperia J1 compact」を契約することという結論にはなります。コスパが他社に比べて圧倒的に高く、選べるならイオンスマホ一択でしょう。イオンカードの兼ね合いによってはSo-netも候補に入るというレベルですが、まずはイオンスマホを検討してからにしましょう。
※追記情報(3月30日)
4月1日からMVNO各社が料金プランを改定します。その影響によってPlay SIMの料金も当初発表されていた内容から変更が入っています。
それによって選べるプランは全て1日あたり100MB以上を使うことの出来るプランへと修正・強化されました。
この影響によって、「オススメの契約箇所」という点において、イオンと次点でSo-netとしていましたが、ソニーストアが4GBに容量が上がったことで、何処で契約してもプラン内容はオススメ、という結論に変更したいと思います。4GBのデータ通信量が使えることになり、日次のプランも100MB以上使えることになったことで、どれを選んでも満足のゆく通信環境に変わったと言っていいでしょう。選ぶ基準は用途や分割支払いの方法という点において変わってきて、プランの良し悪しで選ぶという点は改定されたことで影響力は薄くなっています。
プランの比較という当初のこの記事の目的からは外れる形になりましたが、どれを選んでも満足出来るという点では同じようなプランになりました。
Play SIMの速度
また、Play SIMがAmazonから届きましたので、その速度結果をここに記しておきます。
Play SIMを使ってみると最初はかなり速度が出てので期待できるかと思ったのですが、時間が経つにつれてだんだん遅くなるという特殊な速度の出方をしています。お昼ごろから午後の早い時間帯は速度がかなり出ていたのですが、夕方から夜間までの時間帯に入ると全体的に1Mbpsほどしか速度が出てこないという現象に陥りました。
あまりこの速度でも使いにくさはそれほど感じませんが、ちょっと重いページだと待たされる感覚・間隔が長くなることでしょう。
後日もう一度楽天モバイルとWonderLink LTEと同時間帯で計測してみる予定なので、同じ速度結果を出すかどうか確認してみたいと思います。
いやぁ、すごくわかりやすくまとめられていますねー。
分析も的確、素晴らしいです。
ヽ(*´∀`)ノ
So-netの速度検証をお願いします!
(´▽`)
So-netは注文したので近いうちに速度を載せられると思います。
まじですか!
よろしくお願いします!!
ヽ(*´∀`)ノ
ソニーストアから来たメールでは4GB/月に変更されてました!
これだと魅力的かも、、、
修正込みで色々と追記してみました。
知りたかった記事ありがとうございます
so-netからXperia J1 Compactの紹介ページhttp://lte.so-net.ne.jp/smartphone/xperia/aeon/を見ると、イオンスマホに特にイオンカードの指定はされてないんですが、so-netの案内ページで買いに来たとすれば普通のクレジットカードでも使えるんでしょうか
知らないで直接店頭行けば杓子定規にイオンカードしか使えないになるでしょうけど
一応クレジットカードはソネットならどこのでも使えたはずです。
ですが今のPlay SIMの速度はかなり落ちてしまったので、そこだけ注意していただければと思います。
http://yesmvno.com/speed-hikaku-no2/
あ、端末の「分割購入」になるとイオンカード限定になる仕掛けなんですね
縛りがいやなのでやはりSo-netがいいな