ポケモンGOのリリース以降、スマホ界隈が活気づいています。
このアプリ、ゲームプレイをするにはそれ相応のスペックとAndroid Verの新しさが必要となっており、買い換え需要はもちろんのこと自転車向けのスマホホルダーやモバイルバッテリーなどの関連アクセサリーが軒並み売れるなどの「特需」が発生しています。
当サイトでもこの「特需」に乗っかってアクセスを増やそうと、扱っている分野である「格安SIM」、「格安スマホ/SIMフリースマホ」といったもので、ポケモンGOを快適に楽しめるのはどういったものかを考えてみたいと思います。
特にSIMフリースマホなんかはジャイロスコープ非搭載端末が多く、ARモードや「近くにいるポケモン」を探すことができないために、ここに対応したものじゃないと攻略の際に不都合がでてくる可能性があるので、その選び方には注意が必要です。こうした注意点を含んだSIMフリースマホの選び方についてを解説したいと思います。
またゲームを遊ぶ際の格安SIM選びの基準といったものも同様に考えてみます。
「ポケモンGO」の通信量がノーカウントなMVNOが登場
このポケモンGOへの便乗は当サイトのようなものにとどまらず、MVNO自体がそのブームに乗って施策の展開をしています。
特に今話題になっているのは「ポケモンGOプレイにかかった通信量をノーカウント/無料化」するというキャンペーンです。
ポケモンGOのプレイにおいて通信量上限などの負担にならないということで、少ないデータ容量のプランでカツカツの運用をしている人にはありがたいキャンペーンとなっています。
このキャンペーンを実施するとしているのは今のところ2社です。
DTI SIMがまず先駆けてキャンペーン対応SIMを発表したほか、FREETELが9月前後にサービスをスタート予定、また日本通信が社長のTwitterでリリースの予告らしきことをしています。
これらの契約を行うことで、ポケモンGOを遊ぶ際のデータ通信量を気にせずに遊べるようになるため、これから遊ぼうと考えている人にはもしかしたら魅力的なサービスになるかもしれません。
実際にデータ通信量ノーカウントはメリットがあるのか
では実際にこのポケモンGOのデータ量はどれくらい必要なのでしょうか。
開始から3日、レベル10半ばの状態でデータ通信量としてはモバイル回線で約100MBというのを記録しています。レベル10というのはちょっと想像しづらいかもしれませんが、ポケストップが近場になかったりレベル上げのためにルアーモジュールが起動しているところに長時間居座らない場合には、大体2,3日はかかるレベル帯で、ゲーム時間としては4~6時間ぐらいの目安です。
1時間換算にすると約20MBの通信量を使うことになるわけですが、この1時間で20MBというのを多いと捉えるか少ないと捉えるかで、格安SIMの提供しているポケモンGOノーカウントサービスの魅力が変わってくるでしょう。
個人的には1時間で20MBの消費というのは比較的少ないと感じます。
これは24時間やるようなゲームではないですし、1日通してもポケストップに常駐しない限りは合計通信時間としては1時間未満な使い方が平均的なプレイタイムになるでしょう。更にはぶっちゃけ飽きもくると思うので、月あたりの1日平均の通信時間や通信量というのはそこまでにはならないでしょう。
1ヶ月で1GBも行くことはめったにないのがポケモンGOの通信量になるでしょう。
それを考えると「ポケモンGOノーカウント」という特典で格安SIMを選ぶというのはナンセンスになるのではないでしょうか。
ポケモンGO向け特典がそこまでのメリットがないですから、それを基準に選ぶというよりもこれまで通り格安SIMは「速度」や「機能性」などを重視して選ぶべきかと思います。
特にメイン回線として兼用したい場合にはポケモンGO特典のみを基準に選んでは普段の利用のほうに支障がでかねないため、今回のキャンペーンについては2台以上持っている人がポケモンGO用の回線として使うか、もしくは本当にポケモンGOにハマって通信量が1日で数百MBに達してしまう、ということでない限りはあえて選ぶものではないでしょう。
ポケモンGOに限らなければ、例えばmineoなんかはフリータンクによる最大1GB無料追加、またはパケットオークションによる低価格でのデータ量を大容量追加できるなどの機能がありますので、そちらを使ったほうがより便利に利用できるものかと思います。または同じDTI SIMでも3GBのプランならば現在キャンペーンで半年間無料で使えるという特典があるため、これを2台目以降のスマホに入れてポケモンGO含むゲーム専用0円回線にしてみても良いかもしれません。
「ポケモンGOにオススメの格安SIM」の選び方も基本は従来の格安SIMの選び方と変わらないというのが個人的な感想です。普段使いと併用するならばポケモンGOのパケット通信量がノーカウントとされる特典よりも今まで通り速度や機能を重視し、同じキャンペーン目的で契約するにしてもポケモンGOがノーカウントよりも月額が割引されるタイプのキャンペーンのほうが結果的にはお得になるパターンのほうが上なので、こういった点を選択基準としては重視したほうが良いでしょう。
スマホ側はジャイロスコープが必須
続いてスマホ側の選び方についてです。
スマホについてはSIMフリースマホや白ロムスマホが当サイトの性質上選ぶものとして話題の中心になります。
スマホの選び方としては主に3点の選択基準をベースとすることで、それらを満たせれば大体のスマホが普通にポケモンGOをプレイできると考えてよいかと思います。
- Android 4.4以上
- ジャイロスコープ・ジャイロセンサー搭載
- RAM2GB以上
Android 4.4とRAM2GBについてはポケモンGOの推奨スペックとなるのでこの点は満たしておきたいポイントです。特にAndroid 4.4に対応できていないとダウンロードすらできないようになっているのでご注意ください。3Dモデルでの描写もあるため、見た目より負荷の高いゲームですのでスペックは高いほうが良いです。
ただ割と上記のスペックは最近のSIMフリースマホや格安スマホとして販売されている機種でも満たしているため、プレイ自体は問題なく出来るものが多いです。現在問題となっているのはこうしたスペックの中でもこれまで重要視されていなかった「ジャイロスコープ/ジャイロセンサー」の搭載有無となっています。
このジャイロスコープ機能の有無はポケモンを現実世界を背景に捕まえることのできるARモードと、下の画像のように近くにいるポケモンがどの方角に潜んでいるかを知らせてくれる機能に影響を与えます。ジャイロスコープがないとこの両方が使えなくなってしまい、友達と一緒に遊んでいる時なんかに盛り上がれなかったり、まだ捕まえていないポケモンが近くに来た時にどこへ行けば捕まえられるのかというのがわからなくなってしまいます。
※ジャイロスコープ搭載機種はスマホを向けたほうにキャラクターが振り向き、振り向いた方角にポケモンがいれば右下の表示に点滅した光が付きます。
このジャイロスコープはミドルレンジ帯のSIMフリースマホにおいて搭載されていないことが多く、ZenFoneやHuaweiのスマートフォンなどが軒並みARモード利用不可の端末となってしまっています。
SIMフリースマホのこのジャイロセンサーについてはIIJmioや楽天モバイルが検証を行って対応端末・非対応端末かを一部のSIMフリースマホにおいて確認することが可能なので、こちらを見てどんなSIMフリースマホが対応が万全ではないのかを見ておいてください。
⇒楽天モバイル販売端末 Pokemon GO対応状況のお知らせ本日より配信開始のPokémon GOについて、IIJmioサプライサービス取り扱い端末における動作検証を行いました。arrows M02とALCATEL ONETOUCH IDOL 3はAR機能を有効にしてお楽しみいただけます。 pic.twitter.com/FWfJJZOr31
— IIJmio (@iijmio) 2016年7月22日
オススメの格安SIMとスマホの組み合わせ
以上の前提を確認したところで具体的なオススメ回線とオススメスマホ機種についてを考えてみたいと思います。
UQ mobileと一部au白ロムやSIMフリースマホ
まず最初の組み合わせとしては、通信速度を重視してスマホの性能も一定以上を担保できるものという基準で考えてみました。
通信速度ではUQ mobileがこの度KDDIとの結びつきを強くしたことにより、MVNOにしてはかなり安定感を見せるものを見せつけています。Y!mobileに似たようなキャリアとの繋がりがある反則的なMVNOということで、通信速度では優遇、とまではいかないまでも酷く落ちることがないであろう格安SIMであるのはこれまでの調査から実感するところです。
このUQ mobileならば普段使いの格安SIMとして利用しても快適さを維持してくれるでしょう。ポケモンGO以外にもスマホの用途は多数あると思いますが、そうした利用法全般で通信速度を保ってくれることで使いやすさが大きく増すことになるでしょう。通信速度重視で選ぶならばそのMVNOのバックグラウンド含めてUQ mobileは他社とは一線を画す存在ですから、選ぶ価値は非常に高いです。
このUQ mobileと組み合わせできるのはほんの一部のSIMフリースマホかauの白ロムです。組み合わせられるスマホはdocomo系の通信網を使ったMVNOより選択肢が狭まってしまうので注意したいところです。
auの白ロムだとHTL23やHTV31が安くてポケモンGOをプレイできる端末としては良いでしょう。どちらも白ロムでは3万円前後の価格になっており、中古なら更に安い価格で手に入れることも可能でしょう。
一応注意点はHTV31のみSIMロック解除がされている、もしくはその受付が可能な状態になっている白ロムを購入する必要がある点です。またHTV31にはVoLTE対応SIMでの利用が必要になるので、その点は使えるSIMや状態というのを白ロム購入前に準備しておく必要があります。
どちらもモーションセンサーの一つとしてジャイロスコープを搭載し、RAMも2GB以上の端末です。日常の利用でもSnapdragon 800番台以降のハイスペックモデルとなっているため、今後数年は利用して行く中で困る場面は出てこないでしょう。Android Verも5.0以上となっているため動作には問題ありません。
白ロムの場合は非常にコストパフォーマンスの高い機種がこの2機種含めて複数あります。ただUQ mobile以外の格安SIMへ移る際に流用できる可能性が低く、出来たとしてもmineo-aぐらいしかないため、今後格安SIMを変えたいときにデメリットが生まれてしまいます。
このデメリットを避けたい場合には、コストパフォーマンスは悪くなりますがSIMフリースマホとしてau回線もdocomo回線も使えるarrows M02もしくはM03を購入するという方法が挙げられます。このSIMフリースマホは非常に珍しいdocomoとau系の格安SIM利用が出来る端末で、性能と価格のバランスは他のSIMフリースマホよりも悪いですが、防水とおサイフケータイ対応を実現し富士通という国産スマホという特徴も相まって人気の高いスマホです。発売はまだしていませんがarrows M03という次期モデルではデザインも高級感が増しており「格安スマホ感」のない機種となっています。
こうした組み合わせになればポケモンGOはもちろんのこと、普段利用の格安スマホとしても使い勝手の良い不満の少ない環境で利用をすることが出来るでしょう。
DTI SIMまたはmineo SIMとiPhone 5sのdocomo版白ロムor arrows M02
別の組み合わせとしてはdocomo系の格安SIMを活かした方法です。
まず格安SIMについてはDTIの3GBプランまたは無制限プランをキャンペーンで契約するという選択を一つ提案したいです。下手にポケモンGOのキャンペーンSIM(DTIの5GBプラン)を契約するよりも、同じDTI SIMなら別キャンペーンで3GBプランが無料もしくは無制限プランが980円引きというものを実施しています。
ポケモンGO用ならば3GB無料のほうが5GBのプランのノーカウントSIMを契約するよりも確実にお得ですし、3GBの容量で十分に1ヶ月対応できるでしょう。ポケモンGOと兼任して別の通信も任せたい場合でも、そもそも無制限のプランならばポケモンGOの通信量を気にしなくて済みます。しかも毎月の料金は6ヶ月目までポケモンGOノーカウントの5GBプランとほぼ同額ですから、使える用途の広さを考えたら無制限プランのキャンペーンも良いでしょう。
キャンペーンを比較してみると実はポケモンGOノーカウントSIMより、別の割引系キャンペーンのほうが用途的にも幅広くなってお得になります。3GB無料、割引で無制限プランもDTI SIMにおいてはチェックしておきたい内容です。
また異なる視点からmineoのSIMをその機能性の高さから選ぶという考え方もあります。
ポケモンGOは大体1ヶ月1GBも通信量はかからないものと考えられますが、一応ある程度の通信量への負荷というのはかかってきます。このため余裕を持って本来契約しようとしていた格安SIMのプランよりも1段階上の容量の多いプランを契約してみようと考える人はいるかもしれませんが、mineoの場合はそうしたデータ容量が各種機能やサービスによって、他社よりも0円もしくは低価格で増やせるために1GB程度の通信量の増加にも余裕で対応することが可能です。
mineoにはフリータンク機能とパケットギフト機能が用意されており、この内フリータンク機能を使えば1GBまでのデータ通信量ならば無料で増量が可能です。これでは足らないという場合でもmineoはパケットギフトという機能があり、同じmineoユーザーから無料でデータ量の受け渡しが可能になっています。知り合いにmineoユーザーがいれば、余っているパケットを貰うことが出来る機能です。ただこの方法だと知り合いにmineoユーザーがいない場合には使えず、ある程度お金を払って関係のないmineoユーザーからデータ量を購入するという使い方も出来ます。
ヤフオクやメルカリなどではこのパケットギフトを使ったオークションが開催されており、通常のパケット単価よりも低価格で大容量のデータ量を購入することが出来るようになっています。フリータンクでも足らない場合には、こちらの機能を使えば更にデータ通信量を少ない出費で追加することが出来ます。
こちらならばポケモンGO以外の用途で通信量を使い過ぎてしまった場合にも、無料もしくは少ない費用で低速状態からのリカバリーが可能になっていますから、ポケモンGOのみの通信量がかからないキャンペーンSIMよりも長期的に見て利便性があるかと思います。
mineoの場合はau向けのプランもありますが、今回はdocomo系のプランを契約したと想定して次はこのmineoとDTIの格安SIMと組み合わせるべきスマートフォンというのを考えてみましょう。
一つの候補は先ほどのUQ mobileの項目でも紹介したarrows M02/M03です。こちらならdocomo系のSIMからUQ mobileのようなau系のSIMに移りたいときも、スマホを買い替える必要なく異なるタイプのMVNOでも利用し続けることが出来ます。ジャイロスコープ搭載によるARモードも対応しているため、ポケモンGO用にもいいです。
もう一つはdocomoから販売されたiPhone 5sの白ロムです。こちらは新品未使用品は高めですが、中古品で良ければそこそこ安めの価格となっているため、格安SIMと組み合わせてのポケモンGO利用には最適です。場合によってはメイン端末にも可能ではありますが、もしもメインにするならばiPhone SEのSIMフリー版のほうがスペックアップしているので長期的な利用に適しています。利用する程度に応じてどちらかを購入すると良いでしょう。
こうしたキャンペーンと機能性を重視しての選び方というのも、これから格安SIMでポケモンGOを始める場合には適しているかと思われます。
以上のような内容がポケモンGO向けに格安SIMやSIMフリースマホを選ぶ際の考え方と、具体的なオススメな組み合わせの一例です。
これらの組み合わせならばポケモンGOに限らずゲーム用のスマートフォンや、ネット専用のスマートフォンを作りたいときの組み合わせ例としても対応できると思うので参考にしてみて欲しい内容です。
格安SIMの申し込みは以下の公式サイトより可能です。
白ロムスマホはネットならイオシスやAmazon、それにモバックスが一般的です。また近くにブックオフやGEOがある場合は、これらの店の相場よりもかなり崩れた価格で販売していることがあるので、店舗へと足を運んでみるのも面白いと思います。ただしこちらは保証などの問題や動作チェックがかなり大雑把なので、変な不具合を起こす機種を掴まされることがあるので注意してください。
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