最近はSIMフリースマホの登場によってあまり注目度は高くありませんが、格安SIMを使うのに適したスマートフォンとして、キャリアから販売されたスマホの新古品である「白ロム」も格安SIMをこれから使う人にとってはセットで組み合わせるのにオススメです。
キャリアの白ロムはこれまで使っていた機種を普通に売却した中古品はもちろんですが、MNPでキャッシュバック付き、または高額な割引による格安回線を得るためにスマホの契約が行われ、機種自体が欲しい訳ではない人が新品未使用品として売却した機種というものが含まれています。
特にこのMNPでキャッシュバックや割引目的のために契約がされる機種というのは、白ロムの販売相場が著しく下がりスペックの割に非常に安い「高コスパ」な格安SIM向けのスマホとなっています。
この白ロムもdocomo系、またちょっとだけ複雑ながらもau系格安SIMを問題なく利用することができるので、機種によってはSIMフリースマホよりも高性能なのに安いというものがあるので、ここではそうしたSIMフリースマホよりも高コスパな白ロムを紹介しましょう。
今注目のdocomo白ロム
まずはdocomoの白ロムからです。
docomoの白ロムはSIMロック解除など不要で、そのままSIMを純正のものからMVNOのものへと変更するだけで利用できます。
一部のdocomo Wi-Fiなどは利用できませんが、おサイフケータイ機能などはそのまま使えるので、日本向けの機能と呼ばれるものを使用したい人にとってはSIMフリースマホよりも狙い目となるかもしれません。
また白ロムであってもドコモショップでの修理受付などに対応し、機種や修理内容にもよりますが5000~25000円ぐらいで修理や外装交換といったものを行ってくれます。
主にMNPでの月々サポート目的、また機種変更で一部のミドルレンジモデルが安くなっており、それらが新品未使用で白ロムとして流れてきています。
Galaxy Feel SC-04J
docomoの白ロムは総務省指導による値上げによって、一時期新品は少なくなり中古品ぐらいしか市場に出てこず、また価格も高くなってしまっていたのですが、最近はようやく一部契約方法によって安い機種が出てきたので、新品白ロムが増えてきています。
その中でも昨今のdocomoの白ロム界において、性能が高くて価格も安いという理想のバランスを実現した機種が今出てきています。
それがGalaxy Feel SC-04Jです。
この機種はdocomo withという割引目的のために契約がされて、端末だけそのまま新品で売却がされているために白ロム価格が安い上に在庫が多く出てきています。
販売価格は29800円~34800円ほどで、3万円前後の予算を考えておけば平気でしょう。
Galaxy Feel SC-04Jの凄い所は3万円前半なのにスペックや機能性といったところが非常に充実している点が挙げられます。
CPUはExynos7870。Snapdragon 410や430を搭載した機種よりもベンチマークスコアでは高い数字を付けるミドルレンジ向けのCPUです。Snapdragon 400シリーズよりも若干上の性能を誇るので、それらを採用しがちなSIMフリースマホよりも動きは良いです。
RAMは充実した3GB。これによって重いアプリや複数アプリの短時間での展開を行っても、負荷がかかって動作が遅くなったりフリーズや処理落ちすることは少なくなります。
ROMは32GB+micro SDカードに対応しているので、記憶容量については心配いらないレベルでしょう。本体側にかなり余裕があるので、そこまで多くのアプリを使わない人はSDカードすら不要かもしれません。
ディスプレイは4.7インチで、ナビゲーションキーが画面外にあるため4.7インチ全てがコンテンツ表示に利用できます。画質はHDとなっていますが、それによってRAMを圧迫せずなめらかな動作を実現させています。
Android7.0を採用しているため、各種設定項目が廉価モデルながら細かく対応しており色々と弄れます。ディスプレイの発色傾向や画面の表示サイズの変更、バッテリー管理・メモリ管理なども専用アプリを入れなくても設定項目から細かい操作が可能です。
背面はガラス、側面もアルミということで安っぽさのないしっかりとしたつくりを見せるデザインのスマホです。
防水防塵、そして何よりもおサイフケータイ機能を保有しているので、SIMフリースマホと比べても便利に使える点が嬉しい機種となっています。
このようにGalaxy Feel SC-04Jはスペックをチラ見しただけでも白ロムとして魅力的な訳ですが、実際に使ってみるとそのコスパの高さを更に実感できるかと思います。
自分もこのスマホに興味があってイオシスで購入してしばらく使っているのですが、まぁ良く作られていて満足度の高いスマホになっています。
指紋認証も比較的正確かつ高速にロック解除が可能で、画面サイズ・端末サイズはiPhone 7相当で同サイズとなっています。
使っていて感じるのは動作の滑らかさです。ハイエンドモデルと比較してしまうとゆったりはしていますが、この機種単体で考えた時には3万円前後のスマホとしては十分すぎるほどに快適な操作性を感じさせてくれます。
サクサクと詰まることなくいろいろな動作・アプリへと変遷することが出来ます。
ゲームも意外と出来るものは多く、GPS系の3Dマップなどを表示するような重いもの以外ならこなせてしまいます。
想像以上に全体の出来が良く、不満の少ないスマホであるのを使っていても実感します。しかも防水防塵で雨が降っても安心感がありますし、おサイフケータイがあればポイントが貯まるタイプの電子マネーを使えばよりお得にお買い物が出来ます。
こちらのdocomoの白ロムは格安SIMとして利用することを考えた時に、今最もオススメしたい機種です。価格と性能のバランスが良く、また機能も優れたものが揃っているので確実に使いやすいです。個人的にも使っていてストレスを感じる場面がほとんどなく、それでいてデザインや質感が安っぽくないので、満足度がとても高い白ロムです。
今注目のau白ロム
auの白ロムについてはちょっと利用までが面倒です。現在市場に流れているauの白ロムの内、4GLTE対応のスマホに区分される機種は、そのままau回線網に対応したMVNOのSIMを流用できるのですが、VoLTEに対応しているスマホの場合には「MVNOからVoLTE対応SIMを契約」した上で「白ロムのSIMロック解除(購入から6ヶ月後以降に可能)をしなければならない」という制約がついてしまっています。
そのためVoLTE対応の白ロムはSIMロック解除がされているもの、もしくは購入から6ヶ月経っているものの中から選ばないとMVNOの格安SIMで通信させることが出来ません。この辺りを明記したショップでauの白ロムスマホは購入するようにしましょう。
さてauの白ロムスマホは、docomoの白ロムスマホと比べると総じて価格が安く、性能比でのコストパフォーマンスが良いものが多くなっています。その理由としてはまずMVNO回線としてau回線がマイナーな存在であり、あまり一般層からの需要がないという点。もう一つはau自体がMNP一括0円+キャッシュバックという契約で大量に最新モデルを投げ売りしているため、白ロム市場に結構な量のau回線対応スマホが流れているという事情があります。
このためauの白ロムはかなりのハイスペック機種でも格安に購入できてしまうモデルが多くあります。
Xperia XZ SOV34
auの白ロムの中でも今コスパがとんでもなく安くなっているのが、Xperia XZ SOV34です。
このスマホは今35000円~40000円ほどの白ロム価格で取引されています。価格自体を見るとそこまで安くないかと感じてしまいますが、Snapdragon 820を搭載したスマートフォンというハイスペックな内容ということを考えると、3万円台で買える可能性もあるという今の価格はちょっと安すぎるぐらいです。
Xperia XZはSnapdragon 820にフルHD液晶、防水・防塵に加えておサイフケータイにも対応、Androidのバージョンも7に上がるので各種設定もしやすくなっています。気になるところはメモリが3GBとハイスペックモデルの中ではちょっと見劣りするという点がありますが、それでも白ロムとしての価格を考えたら問題ないレベルのポイントです。
VoLTE対応機種となるためSIMロック解除されている必要がありますが、au系のMVNOと組合すことのできる白ロムの中でも最高のコスパを有しているといえるでしょう。
下手なSIMフリースマホを購入するよりもよっぽど性能の高いスマホを手に入れることが出来ます。SIMロック解除済みのものが大半となるので、au系格安SIM以外にもdocomo系の格安SIMへと流用できるので、MVNOを乗り換えた時でも同じ機種を使い続けることが出来ます。
ただauの白ロムの場合MNP一括0円の投げ売りが終わってしまうと、市場への供給が終わってしまうため、時期によっては大きく値上がりしてしまいます。一応今はXperia XZがauにおけるお買い得な白ロムスマホの代表格になっていますが、今後早い段階でこちらが切り替わっていく可能性があります。
特に今後の狙い目としてはGalaxy S8が既にMNP一括0円で販売されている影響もあり、白ロムとして7万円台という安い価格で売られ始めています。まだSIMロック解除ができないためMVNO向けの白ロムとしての紹介は出来ないものの、SIMロック解除可能になるまでこの一括0円販売が続いていれば、高性能スマホがまたもや購入しやすい価格で市場に並ぶことになるかもしれません。
海外需要もあるためXperia XZ以上に安くなることはないと思いますが、すぐにとは考えていない人は他の機種の動向というものも見ておくと良いでしょう。
docomo・au共通でiPhone 6は安い
他にもオススメ出来る白ロムとしては、docomo系もau系も共にiPhone 6辺りが価格と性能のバランスが優れている機種といえます。
iPhone 6sや7だとまだ高い感じが残っているのですが、iPhone 6や5s辺りになると新品未使用や状態の良い中古品であればかなり安い価格での購入が出来ます。
さすがに5sだとちょっとパワーが足りない場面が目立つので、6ぐらいの性能でないとこれから使うのには苦労してしまうかもしれません。出来ればRAMが2GBに増えた6sが欲しいところですが、MNP投げ売りが禁止されたころの発売となってしまったため白ロムがあまり出回っておらず、価格があまり目立って下がっていない状態です。
iPhoneということもあって綺麗なものを大事に使ってそのまま綺麗な状態で使い続ければ、ある程度年月が経ってもリセールバリューも高く維持することができるので、次の白ロム機種への変更を考えた時にもお買い得かと思われます。
iPhoneを格安SIMで運用する場合にはWi-Fi環境下からAPN構成プロファイルを各MVNOからダウンロードする必要があります。なので自宅もしくはフリーWi-Fiスポットなどで構成プロファイルをダウンロードできる環境にあるようにしてください。
またau系回線の場合、UQ mobile以外はテザリングができないのでそちらも注意してください。というよりもUQ mobileのみがiOS機種向けのしっかりとした構成プロファイルを用意できているので、組み合わせるならばUQ mobileがオススメです。
サポートが不要ならば白ロムとの組み合わせの方がコストパフォーマンスの高い格安スマホをゲットできる
最近ですと格安SIMの運用はSIMフリースマホと組み合わせたMVNOのセット販売機種が主流になっていますが、ある程度スマホの使い方やトラブルへの対処に自信のある人、要はサポート不要で自分で色々と設定が出来たり解決することが出来たりする人は、SIMフリースマホセットの購入は割高になってしまう可能性があります。サポートなど不要で自分で対応できるようなら、今回紹介したような割安な白ロムを買って格安SIMと組み合わせたほうが、より性能の良いスマホを使えますし、格安SIMも自由に選べるのでコストパフォーマンスの良さでオススメしたい使い方です。
わざわざ割高なセットを契約せずとも、最近の高性能白ロムに格安SIMを使うやり方のほうが、性能の割に安く済みますしなによりも満足や納得のできる買い物ができるでしょう。
白ロムの流行り廃りは時期によって大きく変わってくるので、キャリアで安売りされている機種をチェックし、それらの海外需要なんかも確認しながら、スペック比で安い機種というものを探していくようにしましょう。
とりあえず今のところは
- Galaxy Feel
- Xperia XZ
- iPhone 6 docomo/au
辺りがオススメです。
基本はAmazonで購入できるが、イオシスで保証込みの購入もあり
なお白ロムについてはAmazonでの購入が恐らく一番安く購入できるのではないかと思います。
ただAmazonの場合はマケプレ販売、そして一部のマケプレはMNP古事記が契約したのをそのまま個人で販売側に回っているという形のショップがあるため、初期不良系の問題が起きた時にショップとしてのまともな対応というものが期待できないところもあります。
そのためより安心に購入したいという場合には多少値上がるもののイオシスのような新品6ヶ月保証・中古1ヶ月保証のような保証サービスを行っているところで購入するようにしましょう。
MVNO格安SIMの選び方については以下の記事なんかを読んでみてください。
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