これまではモバイルWi-Fiルーターにおいて通信制限がされないルーターというのはWiMAXだけでした。
WiMAXなら1ヶ月の間に、あるいは1日の間にどれだけのデータ通信量を消費したとしても、速度が規制されることもなければ、画像や動画が圧縮されるということもありません。真の意味での無制限通信が可能なWi-Fiルーターです。
この特性はWiMAX2+にも引き継がれています。ただWiMAX2+の場合は、WiMAXのように単純でわかりやすい条件下で無制限通信が出来るようにはなっておらず、無制限通信ができる条件というものから外れてしまうと規制がかかってしまう問題がありました。といってもその条件というものは注意すれば簡単に回避できるようにはなっているので心配はいりませんが。
こうしたWiMAXによるデータ通信量の無制限通信というものはモバイルWi-Fiルーター界の中でも人気が強く、今でも契約者が増加しています。
一方でこれまでWiMAXと覇を争っていた旧EMOBILE、現Y!mobileは、かつてはモバイルWi-Fiルーターの定番とも言える製品を立て続けに出していましたが、LTE対応ルーター以降、通信量の制限をかけるようになり、モバイルWi-Fiルーターなのに7GBの通信量を超過すると制限速度がかかるようになってしまいました。
これによってY!mobileのWi-Fiルーターはかつてほどの人気を失い、注意点はあるものの高速かつ無制限で通信のできるWiMAX2+へとその人気が移って行ってしまいました。Y!mobileの場合、WiMAXよりも確実にエリアが広いというメリットがあるのですが、こうしたメリットも無制限通信ができないという点で魅力として受け入れられなくなっているようで、Y!mobileはモバイルWi-Fiルーターの普及率で苦戦を強いられていました。
最近では格安SIM+ルーターの組み合わせで、7GB以上に厳しい通信量制限があってもdocomo網が使えるということで、別なライバルも登場しており、ますます苦戦の色が強くなっていましたが、ようやくその苦境を覆すための新しいキャンペーンを始めて、ついにY!mobile回線における無制限通信ができるモバイルWi-Fiルーターが登場しました。しかもその毎月の料金も無制限なのに非常に安く、データ通信量や速度に対して規制のされないモバイルWi-Fiルーターの中で急に頭角を現してきました。
このY!mobileの無制限ルーター、「Pocket Wi-Fi 305ZT」について詳しいその内容を解説していきましょう。
CA対応Pocket WiFi使い放題キャンペーン
305ZTというルーターは本来ならば7GBのデータ通信量に達すると通信制限が発生することになっています。ですがWiMAX2+への対抗としてでしょうか。この通信制限に関して2年間はキャンペーンでその規制をなくすことにしました。
注意しなければいけないのは、この無制限の期間というのは2年間という限定のものということです。実はWiMAX2+も2年間を過ぎると無制限の枠組みが消えてしまうので変わらない条件ではありますが、2年経ったら解約して次のお得な無制限プランを見つけておく必要があります。
そしてこのキャンペーンは「自動で」無制限になるわけではありません。無制限で使える仕組みは、500MBの追加高速データ通信量を無料で補充することで実質的な無制限通信が出来るということです。そのため、500MBごとに実際は規制がかかるのですが、そこから500MB分のデータ通信量を無料で補充すれば、速度制限が実質的にはかかっていない無規制通信が出来る、という形になっています。
305ZTのメリット
2年間は500MBの追加通信量がどれだけ使っても無料
メリットは何よりもどれだけ使っても通信制限が実質的に存在しないということでしょう。通常は7GBのデータ通信量を使った場合、そこから速度規制が始まってしまいます。しかし2年間のキャンペーン期間中は、500MBの追加通信量のチャージが何度行っても0円で済むため、追加料金なしで速度制限のない通信を続けられます。
エリアが広い
WiMAX2+とY!mobileの比較では、無制限通信ができなかったこれまではただその一点においてY!mobileのほうが評価が低かった現状があります。
しかし305ZTの無制限キャンペーンが始まったことで、この点における評価は(多少Y!mobileのほうが手間がかかるとは言え)イーブンになりました。そのため、WiMAX2+との比較についても無制限通信以外の部分で行われるようになっており、エリアも広くて建物中でも繋がり安いY!mobile 305ZTのほうがWiMAX2+よりも高評価を得るようになっています。
Y!mobileのエリアは、docomoのように隅々まで広範囲で繋がるとは行きませんが、旧EMOBILEやSoftBankのエリアも一部使え、電波の特性上地下や高層ビルなどでは繋がりにくいWiMAX2+に比べても、そういった難所でも繋がり易い電波です。繋がりやすさの比較になれば、WiMAX2+以上の力を持っているので、今回キャンペーンとは言え無制限通信が可能になったことで、WiMAX2+よりも優位に立ったと言えるでしょう。
実際の速度規制状況
実際Y!mobileの305ZTではどれぐらいの速度で通信できるのでしょうか。
一応ベストエフォートではキャリアアグリゲーション対応で165Mbpsの速度まで出せることになっています。ただこの速度がそのまま出ることはあり得ないでしょう。
ただそれでもWiMAX2とほぼ電波的に同等なAXGPというLTE回線が使えるため、非常に速い実効速度を出します。
13時~17時頃だと平均で25Mbpsは出ます。モバイル回線としてはかなり高速かと思われます。パソコンと繋いでも全然困らずテザリングすることが出来るでしょう。
12時や19時~ぐらいになると多少は遅くなります。それでも20Mbpsぐらいは出せる時もあるので、やはり速度で不満の出ることはないでしょう。
実効速度ではWiMAX2同様にモバイル回線なのに固定回線並み、場合によってはADSLや光の速度以上のものを出してくれる強烈なモバイルWi-Fiルーターが305ZTです。
目安の料金
料金についてはこの後に各種キャンペーンを紹介する予定ではありますが、場合によってはかなり安くすることが出来ます。現時点での最安料金は月2,241円です。毎月この金額でこの速度の回線を使えるのは破格でしょう。
この料金で使うには定価42,000円の305ZTの端末代金を一括で支払う必要があります。これは定価の価格なので、セールによっては1万円ほどだったり0円だったりするのですが、中々セールを探すのは難しいのが現状です。発売から暫く経てば安売りは増えると思いますが、現状は一部のセール店を探す必要があります。
定価そのままに2年契約に端末代金の分割支払い契約を行った場合には、月3,696円で使うことが出来ます。
デメリット
305ZTは無制限通信が可能で速度もかなり出てエリアも広い素晴らしいルーターなのですが、問題点も多く存在しています。それは購入前に知っておきましょう。
500MBごとに速度制限解除が必要
305ZT最大の弱点はこれでしょう。無制限で使える回線ではありますが、無制限で使うには毎回「手動」で速度規制状況を解除しなければなりません。
1度に解除できるのは500MBのデータ通信量までなので、500MBに達したら「手動」で速度を回復しなければなりません。これは少し面倒な仕様でしょう。
速度解除後はすぐに反映されるとはいえ、作業中だったり動画の途中だったりすると、一旦その手を止めて解除させる必要があります。
解除の方法は2種類あって、1つはWi-Fiルーターに備わっているタッチパネルから解除操作を行うことです。もう一つはスマートフォンやパソコンからMy Y!mobileにアクセスして、制限解除を行う方法です。このどちらかの行為を実効しないと、無制限通信にはならずに速度制限(128kbps)にかかったままになってしまいます。
一手間ではありますが、この一手間を毎回行う必要があるのは面倒に感じる作業かもしれません。
それでもいい理由
それでもこの305ZTは、高速モバイル回線としてはとても優秀であることには違いありません。
Wi-Fiでは5GHzの通信規格に対応し、自宅内や施設内で他の電波を発する機器との干渉を受けにくく、通信しやすいルーターです。そしてSoftBankとY!mobileの高速LTE網に3つ対応しており、docomo程ではないものの、WiMAX2を遥かに凌駕する通信エリアに対応しております。
また現時点では3日間の総通信量が1GBを超えても翌日に制限の入る「3日1GB規制」というものが実施されておらず、毎回チャージする手間こそありますが完璧な無制限通信プランを実現しています。これだけの性能とサービスを使えながら、月の料金は高くても3,696円で使えてしまうのはモバイルWi-Fiルーターの中でも特にコストパフォーマンスがいいでしょう。
もしも今ある程度の料金を毎月支払うことになっても確実に使いやすい回線、そして無制限で使い放題な回線が使いたいという場合には、この305ZTは確実にお勧めできる回線です。
今ならネットで一括4980円
本来定価が42,000円のこの305ZTですが、新規一括0円というのを関西方面の一部のショップが行っています。時々関東でもやっているところはあるのですが、Twitterの宣伝つぶやきにも載らず、実店舗で確認しないといけないために、探すのに苦労がかかります。
そうした中、ネットの通販サイトでは何と305ZTが一括4980円と端末代金が定価の約10分の1で一括購入することが出来るようになっています。これによって最初に4980円支払ってしまえば、残りは端末代金の残債が無いため、毎月2,241円(税込み)の格安通信回線を手に入れることが出来ます。
もしも自宅近くの携帯ショップでは305ZTの安売りがなかった場合は、こちらのネットショップを使うととても安く契約することが可能ですのでオススメです。
パソコンセットで買うと解約金と毎月の料金が高くなりますので、必ずWi-Fiルーター単品で購入して下さい。
そしてこの無制限キャンペーンは1月中の契約までという情報が入っています。そのためなるべく早めに契約をするかどうか考えておきましょう。
https://twitter.com/mst_dice/status/554436581935681538
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